ドメスティックブランドRBT[rizalt bai tfa:ns*co] Men's/Lady's/Kids/ヌイグルミ etc...
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【泣き虫チャコラ】

ちょっと昔の少し前。
小さなお山の小さな村に小さなお家がありました。
その小さなお家にはチャコラという泣き虫で甘えん坊の小さな女の子がいました。
甘えん坊のチャコラはいっつもパパとママの後ろにくっ付いています。

チャコラの家族はパパとママともう一人。
おばあちゃんがいました。
グランマはチャコラがずっと小さい時からいっつも口うるさく言うのです。
「手を洗いなさい」
「好き嫌いはしてはダメ!」
「走っちゃだめ!」
「早く寝なさい」
チャコラはグランマが苦手でしたが
パパとママとグランマのこの家が大好きでした。

【セピア色の世界】

チャコラが4歳の、その年初めての雪の降った夜に
チャコラの家に新しい家族が増えました。
大きなクリクリした瞳と大きくカールした髪の毛がとっても可愛い男の子。ブランです。
チャコラはとっても可愛いブランがとっても大好きでした。

でもその日からチャコラはパパやママにくっ付けなくなりました。
「チャコラはもうお姉ちゃんなのよ」
「チャコラは赤ちゃんじゃないでしょ」
「わがまま言わないで」
「今忙しいの、ブランを見てやって」
チャコラはとっても寂しかったのです。
昨日まで赤ちゃんだった自分が今日から急にお姉ちゃんになるということが
どうしても分からなかったのです。
そしてある日チャコラの世界から色が無くなってしまいました。
すべての世界から色が無くなりセピア色になってしまったのです。
チャコラはとっても怖くなりました。
でもパパやママには言えません。
チャコラはお姉ちゃん。心配をかけてはいけないと思ったのです。

【チョコレートの時間】

そんなチャコラの毎日でしたが
チャコラはとっても楽しみにしている事がありました。
グランマの「おやつの時間」です。
グランマは毎日、裏の一本杉に陽が傾く頃に
甘い甘いチョコレートのお菓子を作ってくれるのです。
そのお菓子はどれもチャコラが今まで見た事も無いような
もちろん食べたことも無い。とっても美味しく甘く優しいものでした。
おやつの時間にはグランマはいっつもゆっくりチャコラの話を聞いてくれます。
チャコラはその時間がとっても大好きでした。

それから2年が経ちました…

チャコラは毎日幸せでした。
おやつの時間に、いろんな出来事をグランマに話すのがチャコラの日課になっていました。
今では「おやつの時間」はグランマと一緒におやつを作る時間です。
いつの間にかチャコラの一番の友達はグランマになっていました。
グランマは誰よりチャコラの話を聞いてくれるし
いつもそっと近くでチャコラを見守ってくれます。
相変わらず口うるさいけれどもチャコラはちっとも気になりません。
チャコラはブランの面倒もよく見るし、家の手伝いも上手にできるようになりました。
チャコラは毎日楽しく過ごしていました。

【アルバムの中のグランマ】

そんなある日…グランマがこの世を去りました。

チャコラは悲しくて悲しくて何日も何日も部屋に閉じこもりました。
幾日か経ったある日パパとママがグランマの部屋の掃除をする事になりました。
何もやる気が起こらなかったチャコラも
大好きなグランマの部屋はちゃんと掃除してあげなくちゃ…と、掃除を手伝う事にしました。

一本杉に陽が傾く頃一冊のアルバムが出てきました。
チャコラはそのアルバムを開いてみました。
そこにはチャコラそっくりな小さなグランマの白黒の顔がありました。
笑ってる顔、怒ってる顔、泣いている顔、すねている顔、寂しそうな顔、顔、顔、顔…
少しずつページをめくる度に少しずつ成長していく顔、顔、顔…
そしてグランマの顔が大人になる頃写真に色がつき始めました。
相変わらず沢山ある表情。少しずつ成長していく顔、顔、顔…
ページをめくるチャコラのなかで少しずつコーティングされていく思い、思慕、感情。
トゲトゲに疲れていたチャコラの心をチョコレートのように
甘く優しくとろ~りと包み込むグランマの顔、顔、顔…
どれくらい時間が経ったのでしょうか、外には夜の気配が漂い始めていました。
チャコラの目からは沢山の涙がつぎからつぎから溢れ出ていました。
最後のページはチャコラの写真でいっぱいだったのです。

【chocolate essence】

ゆっくりと立ち上がりアルバムを閉じたチャコラはゆっくりと涙を拭いました。
ゆっくりと思い起こすグランマとの日々。
いつもゆっくりチャコラの話を聞いてくれたグランマ。
上手にできないチャコラをゆっくり見守ってくれたグランマ。
その甘く優しいチョコレート色の記憶の中でゆっくりと微笑むグランマ。
いつも口うるさかったグランマのほろ苦い記憶と共に…

ゆっくりと顔を上げたチャコラは心の中でゆっくりとつぶやきました。

「もう大丈夫だよ。グランマ。」

そう呟いたチャコラはある事に気がついたのです。

あぁ、世界に色が帰ってきた…  と。  【end】
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